平安時代好きブロガー なぎ です。
旧暦9月9日は「重陽の節供(節句)」。「菊の節供(節句)」とも。
(2022年の場合は10月4日にあたります)
月と日が「陽(よう)」[=奇数] の最大の数字 九 を重ねることことから「重陽(ちょうよう)」と呼ばれます。
平安時代、宇多天皇の時代に始まった「菊の着せ綿[被せ綿](きせわた)」という習慣では
8月8日の夕方に真綿を菊の花にかぶせる 翌朝9日、菊の露に濡れた綿で肌を撫でるそうすると、老いを棄てられる・延寿の効き目があるのだとか…
また、重陽の日には、菊の花を浸したり花びらを浮かべたりした酒…「菊酒」を飲んで長寿を願ったそうです。
さて。
平安時代の菊の着せ綿は
菊の花に綿をかぶせること以外、細かい規定はなかったのですが…
↓↓↓
江戸時代の菊の着せ綿は
白い菊には黄色の綿
黄色の菊には赤色の綿
赤い菊には白い綿 という決まりに。
平安時代も江戸時代も素敵ですよね!!
平安時代の菊の着せ綿といいますと、紫式部が藤原道長の正妻・源倫子から菊の着せ綿を賜ったエピソードが有名です。
それについては、別記事で書いていますのでご興味がおありの方はどうぞ。
この記事の掲載写真は、風俗博物館の展示[2022年 5月撮影] の一部です。
記事本文は展示レジュメを参考にしています。
五節句のルーツをたどる・平安時代の年中行事
九月九日 重陽の節供 ~菊まつりのルーツ・重陽~
風俗博物館
京都市下京区堀川通新花屋町下る(井筒左女牛ビル5階)
源氏物語と京都 六條院へ出かけよう 五島 邦治 宗教文化研究所
日本古典風俗辞典 (角川ソフィア文庫) 室伏 信助 KADOKAWA
はじめての王朝文化辞典 (角川ソフィア文庫) 川村 裕子 KADOKAWA