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【京都・風俗博物館】 2005年11月撮影 文学作品にみる名場面2 『枕草子』 香爐峯の雪

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 京都市下京区にある風俗博物館のこと。

文学作品にみる名場面2 『堤中納言物語』 に引き続き、
2005年11月に撮影した風俗博物館の展示の様子です。

東の対・東廂では
文学作品にみる名場面 3
『枕草子』清少納言 著
「香爐峰の雪は簾を撥げてみる」 の場面が
展示されていました。




全体の様子。

雪が大変降り積もった朝、
御格子(こうし)をおろして、
皇后定子に伺候している女房たちが
集まって話をしていたところ・・・



皇后定子

小袿姿
(五衣:雪の下かさね 袿:濃色白袍鸚鵡文 小袿:白梅梅の折れ枝蝶鳥文)


<「新編日本古典文学全集 枕草子」18 小学館発行より 原文・訳 引用>

 “「少納言よ。香炉峰の雪いかならむ」と
 仰せられるれば、御格子上げさせて、”

 (中宮様が「少納言よ。香炉峰の雪はどんなであろう」と
 仰せになるので、女官に御格子を上げさせて)





清少納言

女房装束
(五衣:紅の薄様かさね 袿・黄地白小葵文 唐衣:白地萌黄乱唐草文)


 “御簾を高く上げたれば、笑はせたまふ。”

 (御簾を高く巻き上げたところ、お笑いあそばす。)




微笑む定子。

このエピソートは、唐の詩人・白居易の詩に
「遺愛寺(いあいじ)の鐘は枕をそばたてて聞き、
 香爐峯(こうろほうの雪は簾をかかげてみる」
という有名な一節があることを踏まえて
定子の“御簾を上げよ”という意向を理解できるか
清少納言になぞかけをされたのでした。




 文学作品にみる名場面4『紫式部日記』へ続きます。







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