

「許諾の宴~夕霧と雲居雁の結婚~」その2 に引き続き、
2005年3月に風俗博物館を訪ねて撮影した展示の様子です。
東の対・東廂では
『源氏物語』<藤裏葉>より
「三日夜(みかよ)の餅の儀」が展示されていました。
舞台は、内大臣邸の雲居の雁の部屋に見立てられています。

直衣姿の男君が夕霧。
小袿姿の女君が雲居の雁です。
夜になると、婿である夕霧は
妻となる雲居雁の部屋に案内されました。

夕霧の沓を運ぶ女房。
階(きざはし)に脱がれた夕霧の沓(くつ)は、
雲井雁の両親に届けられ、両親はこの沓を抱いて寝ます。

夕霧。
夕霧〔婿〕が妻となる雲居雁の家に通い、
3日経った後、「露顕(ところあらわし)」という
儀式を行い、公に夫婦と認められます。

御帳台(みちょうだい)
夕霧と雲居雁の寝室となります。

写真中央にいるのが雲居雁。

御帳台(みちょうだい)に入る
夕霧〔婿〕と雲居雁〔妻〕にかける衾(ふすま)を用意する女房たち。
衾(ふすま)=掛け布団…この時代には正方形と直垂(ひたたれ)型のふたつの形がありました。
この場面ではは正方形の衾が展示されていました。

灯台と女房
灯台や燈籠の火は、婚儀が成立するまでの三日間、
邪気をはらう為に絶やさず灯し続けられました。

三日夜の餅を用意する女房たち。


三日夜の餅。

全体の様子。

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