※こちらの記事はwebサイト『花橘亭~なぎの旅行記~』内、「PICK UP」に掲載していたものです。(執筆時期:2004年頃)
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『源氏物語』光源氏の邸宅「六条院」を歩く>春の町
『源氏物語』 六条院 春の町
『源氏物語』において光源氏が造営した「六条院」は、4つの町に分かれており、それぞれ春夏秋冬の季節に合わせた庭が造られていました。
春の町には紫の上、夏の町には花散里、秋の町には秋好中宮、冬の町には明石の君が住みました。
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<宇治市源氏物語ミュージアムで撮影>
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<宇治市源氏物語ミュージアム「六条院模型」 春の町部分>
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源氏・紫の上・明石の姫君
<人形の写真はすべて風俗博物館で撮影>
「春の町」は源氏と紫の上が住んだ住居で、「春大殿(はるのおとど)」・「南大殿(みなみのおとど)」・「南の町」ともいわれました。
庭には、春の花が植えられ趣向が凝らされていました。
「秋の町」とは池でつながっており、龍頭鷁首の船を行き来させて舞楽を楽しみました。早春の様子は生ける仏の御国のようでした。
「春の町」は六条院の中心的存在であり、六條院行幸などの重要な儀式の際には「春の町」の寝殿が使用されました。
紫の上は東の対に住み、明石の君が産んだ明石の姫君を養育していました。
(明石の姫君を養育していた期間のみ、紫の上は寝殿で過ごしたという説もあります。)
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明石の姫君と紫の上
源氏に降嫁した女三宮は、寝殿西面に住むことになりましたが、源氏の死後は父・朱雀院から受け継いだ三条宮に移り住みました。
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出家した女三宮
明石の姫君は入内し、中宮となります。里下がりした時にはこの「春の町」寝殿東面で過ごしました。つまり、寝殿は東西に仕切られて使用されていました。
明石の中宮は出産の際は、「冬の町」で過ごしましたが、出産後は「春の町」の寝殿東面に移っています。
紫の上・源氏の死後は、明石中宮の女一の宮が東の対に住み、二の宮(皇子)が寝殿を里邸としました。
こうして「春の町」は源氏・紫の上の死後、明石一族の繁栄の象徴となりました。
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【参考】
「源氏物語必携事典」 秋山虔・室伏信助 編/角川書店 発行
「源氏物語図典」 秋山虔・小町谷照彦 編/小学館 発行
「源氏物語を読む」 山中裕 編/吉川弘文館 発行
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夏の町
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秋の町
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冬の町
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『源氏物語』光源氏の邸宅「六条院」を歩く>春の町
『源氏物語』 六条院 春の町
『源氏物語』において光源氏が造営した「六条院」は、4つの町に分かれており、それぞれ春夏秋冬の季節に合わせた庭が造られていました。
春の町には紫の上、夏の町には花散里、秋の町には秋好中宮、冬の町には明石の君が住みました。
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<宇治市源氏物語ミュージアムで撮影>
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<宇治市源氏物語ミュージアム「六条院模型」 春の町部分>
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源氏・紫の上・明石の姫君
<人形の写真はすべて風俗博物館で撮影>
「春の町」は源氏と紫の上が住んだ住居で、「春大殿(はるのおとど)」・「南大殿(みなみのおとど)」・「南の町」ともいわれました。
庭には、春の花が植えられ趣向が凝らされていました。
「秋の町」とは池でつながっており、龍頭鷁首の船を行き来させて舞楽を楽しみました。早春の様子は生ける仏の御国のようでした。
「春の町」は六条院の中心的存在であり、六條院行幸などの重要な儀式の際には「春の町」の寝殿が使用されました。
紫の上は東の対に住み、明石の君が産んだ明石の姫君を養育していました。
(明石の姫君を養育していた期間のみ、紫の上は寝殿で過ごしたという説もあります。)
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明石の姫君と紫の上
源氏に降嫁した女三宮は、寝殿西面に住むことになりましたが、源氏の死後は父・朱雀院から受け継いだ三条宮に移り住みました。
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出家した女三宮
明石の姫君は入内し、中宮となります。里下がりした時にはこの「春の町」寝殿東面で過ごしました。つまり、寝殿は東西に仕切られて使用されていました。
明石の中宮は出産の際は、「冬の町」で過ごしましたが、出産後は「春の町」の寝殿東面に移っています。
紫の上・源氏の死後は、明石中宮の女一の宮が東の対に住み、二の宮(皇子)が寝殿を里邸としました。
こうして「春の町」は源氏・紫の上の死後、明石一族の繁栄の象徴となりました。
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【参考】
「源氏物語必携事典」 秋山虔・室伏信助 編/角川書店 発行
「源氏物語図典」 秋山虔・小町谷照彦 編/小学館 発行
「源氏物語を読む」 山中裕 編/吉川弘文館 発行
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