

紫の上の受戒~生と死の狭間の救い~ に引き続き、
2009年4月に撮影した風俗博物館の展示の様子です。
寝殿 西廂では
「四季のかさねの色目に見る平安の美意識」
が展示されていました。
≪かさね色目・春夏秋冬≫


“早春に咲き競う紅梅の様々を表したかさね色目。
着用時期旧暦11月~2月”



“「衣」のかさねにはみられず、「布」のかさねで極めて多く用いられ、好まれたかさね色目である。
表地の白色に裏地の紅がほのかにすけた様が桜を象徴的に表している。
着用時期旧暦正月~3月”


“端午節句に使用するサトイモ科の菖蒲の「根」と「葉」の色の対比を表したかさね色目。”
“端午の節の菖蒲を特に称賛した、高い香気が感じられるようなかさね色目である。
着用時期旧暦4月~5月”


“藤の花の色づいた紫の濃き薄きと、新緑の葉の美しさを表現したかさね色目。
古来、藤は松に絡みかかって咲いている姿が賞賛された。
着用時期旧暦4月頃”


“常緑である橘の木が、春を迎えて色濃く葉が色付き、初夏には白い花が咲き、やがて朽葉(くちば)色をの実を実らすという、橘の木を一年を通して表したかさね色目。
着用時期旧暦4月~5月”


“秋の七草の一つである撫子を色彩で表現したかさね色目。”
“着用時期旧暦5月~8月頃”


“紅葉する木々の色を、表裏違う色を組み合わせて表したかさね色目。
着用時期旧暦10・11月頃”


“降り積もった雪の下にも、春待つ紅梅と新芽を思わせる、生命力溢れるかさね色目。
着用時期旧暦11月上旬より春頃まで”

展示全体の様子。
※オリーブ色文字は博物館レジュメより。

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