2月中旬の京都旅行でのこと。
2月13日(土)に
小倉百人一首殿堂 時雨殿にて開催された
文化講座「百人一首の和歌と宮廷文化」
講座(1) 五節の舞と百人一首 を
拝聴しました。
「天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」(僧正遍昭)
を読み解く講座です。
講座は2部構成となっており、
吉海直人先生による和歌の解説と
五節舞姫の実演と解説を
それぞれ楽しむことができました。
吉海直人先生のお話は30分でしたが
とても濃くて興味深かったです。
『源氏物語』において五節の舞姫といえば、
光源氏は筑紫の五節という女性と恋人関係にあり、
光源氏の息子・夕霧は惟光の娘である藤典侍を妾とし、たくさんの子に恵まれました。
(惟光は宰相にまで出世しています。)
筑紫の五節も藤典侍も五節の舞姫を経験しています。
歴史上で有名な五節の舞姫経験者といえば
清和天皇のキサキとなり陽成天皇の母となった藤原高子が挙げられます。
高子は女御を経ずに后宮(きさいのみや)になりました。
これは在原業平とのスキャンダルが背景にあったのかも?
↓帰宅後、僧正遍昭こと良岑宗貞の系図を個人的に作成してみました。↓
僧正遍昭(良岑宗貞)は桓武天皇の孫。
仁明天皇のいとこであり、仁明天皇の寵臣として蔵人頭をつとめていました。
仁明天皇の崩御後(喪が明けてから)35歳の若さで出家。
のちに僧正の位に就きました。
一説によると、僧正遍昭(良岑宗貞)の母は光孝天皇の乳母であったのだとか。
そうであれば僧正遍昭(良岑宗貞)は光孝天皇の乳母子であったといえます。
また、僧正遍昭(良岑宗貞)は陽成天皇の御持僧としてつとめたことも。
「天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」は
出家前の良岑宗貞として五節の舞および舞姫のすばらしさを称賛する立場で詠んだ歌です。
この歌は当時としては伝統的ではない斬新な表現の歌であったようです。
藤原定家は「乙女の姿」をしばしば自歌に詠じているのだとか。
休憩をはさんで講座の後半は
濃小袖に濃長袴を身に着けた女性(舞姫)が登場!
髪は 大(お)すべらかし。
梅の心葉に白の日蔭糸[蔓]をつけていらっしゃいました。
まずは着付けの様子を観賞。
単・袿・表着・唐衣・裳の順に着付けが行われました。
そして、五節の舞の実演にうっとり。
終了後の写真撮影タイムにて。
夢のようなひとときでした。
時雨殿1階の常設展示にて撮影。
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小倉百人一首殿堂 時雨殿にて開催された
文化講座「百人一首の和歌と宮廷文化」
講座(1) 五節の舞と百人一首 を
拝聴しました。
「天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」(僧正遍昭)
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講座は2部構成となっており、
吉海直人先生による和歌の解説と
五節舞姫の実演と解説を
それぞれ楽しむことができました。
吉海直人先生のお話は30分でしたが
とても濃くて興味深かったです。
『源氏物語』において五節の舞姫といえば、
光源氏は筑紫の五節という女性と恋人関係にあり、
光源氏の息子・夕霧は惟光の娘である藤典侍を妾とし、たくさんの子に恵まれました。
(惟光は宰相にまで出世しています。)
筑紫の五節も藤典侍も五節の舞姫を経験しています。
歴史上で有名な五節の舞姫経験者といえば
清和天皇のキサキとなり陽成天皇の母となった藤原高子が挙げられます。
高子は女御を経ずに后宮(きさいのみや)になりました。
これは在原業平とのスキャンダルが背景にあったのかも?
↓帰宅後、僧正遍昭こと良岑宗貞の系図を個人的に作成してみました。↓
僧正遍昭(良岑宗貞)は桓武天皇の孫。
仁明天皇のいとこであり、仁明天皇の寵臣として蔵人頭をつとめていました。
仁明天皇の崩御後(喪が明けてから)35歳の若さで出家。
のちに僧正の位に就きました。
一説によると、僧正遍昭(良岑宗貞)の母は光孝天皇の乳母であったのだとか。
そうであれば僧正遍昭(良岑宗貞)は光孝天皇の乳母子であったといえます。
また、僧正遍昭(良岑宗貞)は陽成天皇の御持僧としてつとめたことも。
「天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」は
出家前の良岑宗貞として五節の舞および舞姫のすばらしさを称賛する立場で詠んだ歌です。
この歌は当時としては伝統的ではない斬新な表現の歌であったようです。
藤原定家は「乙女の姿」をしばしば自歌に詠じているのだとか。
休憩をはさんで講座の後半は
濃小袖に濃長袴を身に着けた女性(舞姫)が登場!
髪は 大(お)すべらかし。
梅の心葉に白の日蔭糸[蔓]をつけていらっしゃいました。
まずは着付けの様子を観賞。
単・袿・表着・唐衣・裳の順に着付けが行われました。
そして、五節の舞の実演にうっとり。
終了後の写真撮影タイムにて。
夢のようなひとときでした。
時雨殿1階の常設展示にて撮影。
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