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【鑑賞】 映画「かぐや姫の物語」を見てきました。

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 私のささやかな日常。

1月1日(水)、スタジオジブリ作品
映画「かぐや姫の物語」を見てきました。

 ※公式サイト
 ⇒ http://kaguyahime-monogatari.jp/




昨年末、ブログ記事で書きましたように
大塚ひかりさんによる「ひかりナビで読む 竹取物語 (文春文庫)」を2度読んでから
劇場へ足を運びました。
大まかなあらすじは頭に入っているというのに
「かぐや姫の物語」後半は、劇場で涙がぽろぽろ流れてとまりませんでした。




 以下、ネタバレを含む可能性がある感想です。ご注意ください。



























「かぐや姫の物語」そのものは原作である「竹取物語」のあらすじとほぼ同じです。
ただ映画では、かぐや姫の感情描写が大変丁寧であり
自然に親しんだ幼少時代が鮮やかに描かれているのです。

そして、捨丸(すてまる)というオリジナルキャラクターと
かぐや姫に寄り添うような媼(おうな)の存在が
ストーリー展開上、救いであるとも思います。

女童(めのわらわ)も可愛くて好きです。



鳥 虫 けもの 草 木 花
なにもかも、かぐや姫を取り巻く自然が美しかったです。
水彩画のようなタッチの絵柄が味わいがあって素敵でした。
ひとつひとつに生命が在り、生まれて 育って 死んでゆく・・・
儚いけれども懸命にこの瞬間を生きているのですよね。


自然に囲まれて育ち、のちに京の邸宅で生活するという流れは
『源氏物語』の紫の上を彷彿としました。

平安時代の貴族女性の生きづらさも
映画を通じて描かれていたと思います。


通常、姫君は御簾や几帳越しで人と対面します。
けれども、姫君の近辺にいる誰かが男性を部屋に入れてしまえば、
姫君にとっては不本意な結婚も起こりうるのです。


自然に囲まれた昔の生活に戻ることもできず、
結婚を拒むことも容易ではないと自覚した
かぐや姫の苦悩はいかばかりでしょう。


翁も媼もかぐや姫の幸福を願っていたはずなのに。


人間を含む地球上のあらゆる生命に惹かれたことが罪なのでしょうか。


月に帰ることを嘆き悲しんだかぐや姫の気持ち、
かぐや姫との離別を惜しむ翁と媼の気持ちに同調しつつ、

「(かぐや姫が愛しく思う地球で)私は今を懸命に生きているだろうか?」
「地球上のあらゆる生命や自然現象に私は心を寄せる余裕があるだろうか?」
と問われたような気もしました。


かぐや姫の昇天シーンは、まさに
阿弥陀が雲に乗って迎えに来る「阿弥陀来迎図」。
圧巻でした。


いろいろな思いが揺さぶられて
わけもわからず涙が出てしまったという次第です。

劇中、久石譲さんの音楽もよかったです

帰宅後、「かぐや姫の物語 サウンドトラック」を注文してしまいました。
届くのが楽しみです♪




「かぐや姫の物語」がブルーレイ化されたら、買っちゃうと思います。
その時々の生き方や生活スタイルによって見方が変わる映画のような気がします。

次回、「かぐや姫の物語」を見たとき、
どういうふうに感じるのだろう?と気になるところです。






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